第1話:バス停

 

気持ちよく晴れた日の昼下がり。閑静な新興住宅地の中を通る、やや広い道のバス停に、1台のバスが接近し止まった。

ドアが開き、降りて来たのは、胸に花籠を抱えた1人の娘であった。

色とりどりの花が一杯に広がって咲き乱れる大きな花籠。それを両手で抱えバスを降りた娘は、背のすらりとした髪の長い、清楚な印象の娘であった。

白地に薄桃色基調の花柄ワンピースを着て、その上に白いエプロンをした姿。

エプロンの縁はフリルに飾られ、肩のところがヒラヒラとして大変に愛らしかった。

スカートはふくらはぎを半分以上隠すロング丈で、ふくよかに大きく広がっていた。

バスは娘の後に数人の乗客たちを降ろした後、そのままドアを閉め、走り去った。

娘は花籠を胸に抱え、静かな住宅地の歩道をしとやかに歩き出した……。

 


 

娘がやがて立ち止まったのは、一軒の家の前であった。

それは左右両隣の家とほとんど区別のつき難い、無個性な建て売り住宅の典型だった。

その門前に立ち止まった娘は、花籠を片手でしっかり抱えたまま、もう一方の手を門柱に付いた呼び鈴へと伸ばした。

呼び鈴を押す娘。

娘は再び両手で花籠を抱えると、インターホンからの返答を待ち、スピーカーを見つめた。

色白で鼻筋の通った、美しい顔立ち。

長い黒髪の前側は、カチューシャ様の白いリボンで清楚に飾られていた……。

「はい。どちら様……?」

インターホンからの返答は、すぐに聞こえた。

声の主は、その家の主婦らしかった。

中学生の子供を持つくらいの歳かと思われる。

「橋田フラワーショップです……。お花をお届けに上がりました……。」

娘は涼やかな声で、インターホンに返答した。

それは、何とも上品で、美しく、そして、実にしとやかな声であった。

「あ、ちょっとお待ち下さいね……。」

主婦はそう言って、インターホンを切った。

娘は「はい……」と、涼やかな、そして素直な声で返答し、花籠を抱えたまま真っ直ぐにドアを見て主婦を待った……。

楠本小夜子(くすもと・さよこ)。22歳。

彼女は、とある並外れた良家の令嬢なのであった。

本来なら「深窓の御令嬢」として豪邸に住まい、時折、パーティー会場などでシャンデリアの光をドレスいっぱいに浴びていれば良い身分の彼女なのだったが、生来の気立て良さのせいであろう、叔母の一人が身体を壊したと聞くや、彼女が経営する花屋を、こうして何と無報酬で手伝って出たのだった。

 


 

花籠を届け、手ぶらになった小夜子。彼女は、先のバス停に戻りバスを待った。

腕時計を見る小夜子。

バスはあいにく、この時間あまり本数がなく、小夜子の前後には既に合わせて6人ほどの人々が並んでしまっていた。

皆それぞれ、何の事情があるのか定かではない。しかし、まず小夜子の前には老婦人が1人に中年婦人が2人(1組)、そして後ろには大学生くらいの青年が1人と、それにスーツ姿の男性が、中年、若手で、これも1組のコンビを組んでいた。

空は気持ちよく晴れ渡り、辺りはどこまでも静かだった。

柔らかな風が小夜子のワンピースのスカートに絡み、白地に薄桃色の花柄をサワサワと揺らした。

と、その時である。

「やっぱ!小夜子じゃーん……!」

突然、一人の女が小夜子の前に顔を出し、彼女を覗き込んで大声をあげた。

何やら髪を染めた、ケバケバしい服装の女である。

すると、その後から、次々と似たような女たちが顔を出し、口々に「小夜子」「小夜子」と騒ぎ出した。

バスを待つ人々が苛立たしげな顔を向ける……。

「何やってるの、こんなところでえ……!」

「また、お花屋の配達……?」

「奇遇だね?こんなとこで会えるなんてえ……!」

その女たちは、小夜子の肩や背中に手を当てつつ、けたたましく無遠慮に騒ぎ立てた。小夜子は、彼女らから身体を揺さぶられるまま、顔を曇らせて視線を落としていた。

「あんた、まだクルマの免許取ってなかったの?」

「普通、お花屋がバスでお届けする?」

「まーた、パニエなんか穿いちゃってえ……。」

一人の女は、ふんわりと広がった小夜子のスカートを片手でパンと叩き、そう言った。

そして、

「だっせえなー……!」

と、別の一人は言ったかと思うや、小夜子のスカートの後ろ側をつまみ、そして勢い良くめくり上げた。

「いやっ (ん)……!」

小夜子は慌てて両手を後ろ側へ回し、跳ね上げられたスカートを押さえ込んだ。

しかし、スカートは既に、後ろに並ぶ男性たちの目の前で肩ほどまで高くめくられてしまった後であり、男性たちの目には今一瞬、真っ白なロング丈のパニエが、目映く丸見えに露出してしまっていたのだった。

それは、薄手の生地を何枚も重ねた、柔らかなタイプのパニエであった。

「あははは……!」

女たちは、けたたましい笑い声をあげた。

男たちは皆、無表情を装いつつも、いささか動揺した様子で小夜子のスカートへ目を落としていた。

小夜子は声もなくスカートの後ろを両手で押さえ、顔を真っ赤にして目を潤ませた。

「ねえ、ねえ、小夜子、ずいぶん御無沙汰だったじゃなーい……?」

一人の女が、そう言って小夜子に抱きついた。彼女の片手は小夜子の胸に当てられ、そして片方の乳房をエプロンの上からギュッとつかむなり、乱暴に揉み回し始めた。

……。」

小夜子は思わず声を洩らし、肩をすくめるようにして身を捩った。

「元気だったのぉ?その後ぉ……?」

すると別の女も、そう言って小夜子に抱きつき、今度は彼女の股間を握った。

……、やめて下さい……。」

小夜子は小声で叫びつつ、必死に抗った。

しかし、ふくよかな小夜子の胸は鷲掴みにされて揉み回され、股間も激しくエプロンの上からまさぐられてしまった。

小夜子の前に並ぶ婦人たちは、その光景を見て眉間に皺を寄せた。

人並み外れて形良く大きい小夜子のバストは、赤黒いマニキュアがケバケバしく輝く女の手によって、花柄のワンピースと白いエプロンとの上から、片方のみ滅茶苦茶に揉み回されてしまっていた。

さらに別の女たちも小夜子の身体に手を伸ばし、彼女の身体を触り始めた。

もう一方の胸が揉まれ、尻が撫で回される……。

……、やめて下さい……、……。」

小夜子の耳元には息が吹きかけられた。

…………。」

小夜子は首をすくめ、必死に身を捩らせ抵抗をした。

バスを待つ人々は、皆、小夜子たちの様子を黙って見ていた。婦人たちの眉間には皺が寄っていたが、男たちの目には幾分、嫌らしい輝きが浮かんでいた。涼やかで、しおらしい小夜子の抗う声は、男たちの官能を刺激してしまっていたのである。

……、やめて下さい……、……。」

小夜子の全身は、薄桃色の花柄ワンピースと白いエプロンとの上から、乱暴に激しく揉み回されてしまっていた。

ふくよかな胸が揉み上げられ、尻が乱暴に撫で回される。

小夜子の顔はみるみる紅潮し、耳たぶまでが真っ赤に染まってしまっていた。

清楚で、鼻筋の通った、おしとやかなお嬢様……。彼女は今や、人々の見る前で、その恥ずかしい各所を、思う存分、滅茶苦茶に、いじり回されてしまっているのだった……。

「い ……、やめて、下さい、やっ……。」

すると、女たちの一人は小夜子の前にしゃがみ込み、彼女のスカートに両手を入れた。

女はスカートの奥まで両手を入れて行くと、小夜子の太ももの上辺りでゴソゴソと手を動かした。そして、その両腕を少しずつ下に下ろし始めたのだった。

、やっ……!」

小夜子が下を見て狼狽した。

と、その直後、小夜子の白いストッキングに包まれた細い足首には、何と彼女の白いパンティーが、ズルリと引き下ろされてしまったのであった。

んんっ……!」

小夜子は必死に身をくねらせ、もがいた。しかし、そのため彼女の両足は落ち着きなく前後左右にステップを踏むことになってしまい、結果、足首の白いパンティーは、時に引っ張られ、その股間部が丸見えに広がってしまうのだった。

「んふふふ……!」

「ほら、気持ちいーい……?」

女たちは小夜子の身体を揉み回した。

胸は乱暴に揉み回され、尻や股間は、今やスカートとパニエとで直接に、荒々しくまさぐられてしまっていた。

「アハハハハ……!」

、あ……、やめて、下さい…………。」

小夜子は必死に身を捩った。

バスを待つ人々は皆、見ている……。

と、小夜子の前で振り返って見ていた中年婦人たちの間から、その時、一斉にどよめき声が上がった。

何と、小夜子の股間をまさぐっていた女は、見ると彼女の股間部を、何やらエプロンとスカートの上から「握って」しごき始めたのであった。それはまるで、男のイチモツを握り、しごくかのような具合だったのである。

あ!やめて、下さい……。」

小夜子は顔をひきつらせ、股間を「しごく」女の手をつかむと、彼女に向かって囁くように嘆願した。

女はニヤリと嫌らしい笑みで小夜子を見返し、彼女の股間を威勢良くしごき続けた。

それは全く、男のイチモツをしごくのと変わらぬ動作であった。

小夜子は腕を他の女たちに取られてしまい、股間を一層、激しくしごかれてしまった。

全身を女たちの手が這い回る……。

「ほらほら、気持ちいいでしょぉー……?」

小夜子は顔を真っ赤にして身を捩らせたが、小夜子の身体はなす術もなく、存分にいじり回されてしまっていた……。

小夜子の後ろに並ぶ男性たちは、小夜子の前で彼女の股間をしごくような動作をしている不審な女の手の動きに気付き、皆、小夜子の前を覗き込んで見た。

すると、彼らの間にも、すぐさまどよめきが上がった。

女がしごいていたものは、まさに男根としか思えぬような種類の、明らかな突起物だったのである。

しかも、それは男根の長さを遙かに越え、さらに、ますます長く膨らみつつあるのだった。

まるで天狗の鼻のように、はたまたスカート内に長いすりこぎでも隠されているかのように、それは異常な長さで勃起しつつあった……。

「やめて下さい……!

っ……。」

小夜子は必死に身を捩らせ、顔を真っ赤にして抗っていた。

その声は恥ずかしさのため、囁くように押し殺されていた。

「クスクスクス……。」

「んふふふふ……。」

女たちは嫌らしく顔を歪め、小夜子の全身をいじり回していた。

股間の手は勢い良く動かされている。

スカートの隆起は、もはや20センチをゆうに越え、25センチ、あるいは30センチ近くにもなろうかという長さになってしまった。太さも、相当なものである……。

バス停の人々は怪訝な顔をして小夜子の「それ」を見つめていた。

それが男根であるとしたならば、驚くべき長さ、そして太さである。

しかし、あのムクムクと膨らんで行く物体は、それでは何と考えるべきなのか……?

小夜子の股間をしごく女の手は、勢いを緩めない。

周りの女たちは小夜子の胸などを揉み回している。

真っ赤な顔の小夜子……。

と、一人の女が小夜子の股間に手を伸ばし、しごかれている突起物の下へとスカートを押し当て、そして撫で上げた。

、ああ……っん……!」

小夜子は何とも切なげな、震えるような声を洩らした。その瞬間、小夜子の突起物の先端はグンと反り返り、スカートをエプロンごと押し上げた。

どうやら、スカートの下に穿いた柔らかなパニエが突起物の下側にある「何か」を撫でたようで、そのため小夜子の「それ」は反応し、反り返ってしまったらしかった。

――まるで、陰のうがあるかのようである……!

激しさを増す女の手。

小夜子は身を捩って脚をくねらせる。

真っ赤な顔。

苦悶の表情。

「やめて……。やめて下さいっ……。 あんっ……。」

小夜子は必死に懇願している。

じっと見ているバス停の人々。

と、そこへ、遠くからバスが近づいて来る音が聞こえた……。

 


 

バスが止まり、ドアが開いた。

人々は小夜子を気にして振り返りながらも、皆バスに乗り込んで行った。

小夜子は女たちに身体を揉み回されながら、少しずつバスの方へと押し歩かされて行った。

股間では「もの」が激しくしごかれている。

足首にはパンティーが下ろされたままだ……。

小夜子は、真っ赤な顔を切なげに歪めながら、うつむいて、バスの入り口下まで歩かされて行った。

「ほら早く乗って……?」

……、……。」

「クスクスクス……。」

小夜子は足首のパンティーを限界まで引き伸ばしつつ、片足をバスのステップに乗せた。

女たちは小夜子の胸を揉み、尻を撫で、股間をしごいたまま、彼女と共にバスのステップを上がって行った。

一人の女は、しごかれている小夜子の突起物のすぐ下へとスカートを押し当て、そこを繰り返し、柔らかく撫で上げていた。その度に、しごかれている「もの」の先端はビンビンと反り返り、真っ白なエプロンの股間部を一層高く突き上げた。男の生理現象から考えれば、もはや暴発寸前という様相である……。

バスの乗客たちは、皆、入り口の娘たちに目を向けて見た。

乗降口のステップでは、髪の長い清楚な娘がケバケバしい女たちに囲まれ、全身を乱暴にいじり回されていた。

一部の乗客たちは、小夜子の股間でしごかれている突起物の存在に気が付き、目を見開いて驚愕していた。

股間をしごいている女は、今までより一層激しい勢いで、狂ったように小夜子の突起物をしごいた。

小夜子は顔を真っ赤に染めて、囁くような抵抗の声をあげた。

そして、ひとしきり激しく手を動かした女は、そこで小夜子の股間から手を離すと、他の女たちと目で合図を交わし合い、小夜子の身体を一斉に思い切りバスの中へと押し込んでしまった。

小夜子は、よろけながらバスの中へと乗り込んだ。

女たちは全員、バスを駆け下りて行った。

ああっ……!」

小夜子は声をあげ、屁っぴり腰になってスカートの前側を押さえた。

バスのドアが閉まる。

小夜子は、おそらく突起物そのものを押さえたかったように見えた。しかし、それは人前で恥ずかしく、できない。そこで仕方なく、小夜子は突起物の左右、近いところを、エプロンの上から押さえ込んだものと思われた……。

小夜子の白いエプロンに覆われたスカートの前側は、股間部の左右を両手で押さえられたため、その中央が高く大きく、30センチ以上にも及んで突き出してしまった。そして、その突起物は、脈打つように反復して激しく跳ね上がっていた。まるで、スカートの中に小動物がいるかのようである。

その突起物は、乗客たちの見る前でビンビンと自ら身を反り返らせ、小夜子のエプロンを激しく何度も突き上げて見せた。

んっ……、……。」

小夜子は切ない声をあげる。

と、その時、小夜子の白いエプロンに、内側から何やら液体が浸み出すのが見えた。

……。」

小夜子は顔をひきつらせ、狼狽した声をあげた。

床には、小夜子の足下に、白濁した液体がボタボタと落下した。

小夜子を乗せたバスは、その時エンジン音を轟かせ、動き出した。

窓の外では、先の女たちが笑いながら小夜子を見送っていた。

屁っぴり腰になってスカートを押さえて立つ小夜子の股間では、突起物がビンビンと威勢良く跳ね上がっていた。

乗客たち全員の視線……。

小夜子のエプロンには、次々と透明な液体が浸み出し、丸く股間部に広がって行っていた。

……、、あ……。」

小夜子は赤面した顔をひきつらせ、狼狽の声を洩らし続けた。

小夜子の足下には、引き続き白い粘液がボトボトと垂れ落ちていた。

バスの車内には、どよめき声が溢れた。

そして、何か精液に似た匂いも、また、車内へと漂い出し始めているのだった。

それは、小夜子の周りから車内へと発されている匂いなのであった……。

小夜子は、男性乗客たちのどよめく声の中、真っ赤な顔をうつむかせ、一気に号泣し始めた。

小夜子のエプロンには、股間部に丸く液体のシミが広がってしまい、足下には白い粘液が引き続き垂れ落ちていた。

突起物は相変わらず脈打つように威勢良く跳ね上がり、エプロンの股間を押し上げている……。

髪の長い、清楚な雰囲気のお嬢様は、バスの中で乗客たちが囲んで見る中、エプロンの下で謎の突起物を上下させ、車内いっぱいに精液の匂いを撒き散らしつつ、屁っぴり腰で、号泣しているのだった……。

(第1話、完)


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この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは全て実在しません。

本作品の著作権は、本作のアップロード日から50年間、愛飢汚が所有するらしいです。