地下鉄の車内、白いブラウスに桃色のプリーツスカートを穿いた清楚で可愛らしい印象の娘がつり革につかまって立っていた。
肩までの黒髪。顔は目がパッチリとして鼻筋が通り色白。白いハンドバッグを肩から下げていた。
そこへ3人の女たちが寄って行った。髪の一部を金に染めたり、唇を紫に塗るなど、非常にけばけばしい雰囲気の女たちだった。
「おっねえーさんっ。」
女たちは娘に声をかけながら、娘を取り囲んだ。娘は驚き、怯えた表情を浮かべた。
一人は娘のブラウスの肩に手を伸ばし、そこを手のひらでなぞった。
「お姉さん、『四本線』なんだね。」
女は言った。
それは、娘の肩にブラジャーのストラップのほか、さらに2本のストラップがあるという意味だった。合わせて「四本線」ということである。
娘はスリップを着用しているのだった。
娘は女が何を言っているのか意味も分からずただこの状況に怯え、顔をこわばらせていた。
「『四本線マニア』の男の人って、いるんだってよ?」
「見たい人、この中にも結構いるんじゃないかなあ…?」
女たちは意味不明なことを言いながらニヤニヤと笑いつつ車内を見まわした。
「やっちまおう!」
と一人の女が言った。
「やっちまおう。」
「やっちまおう。」
女たちは口々にそう言い、娘のブラウスの脇腹や腰に手をかけた。そしてそのブラウスを桃色スカートの中から引っ張り出し始めた。娘のプリーツスカートから白いブラウスがスルスルと出て来た。
「本日の餌食~。」
一人の女は楽しげに言った。
「やっ…、やめてください…。」
娘は慌ててつり革から手を放し、両手でブラウスを押さえた。しかしその時にはもう、娘のブラウスはすっかりスカートから出てしまっていた。
さらに女たちは、娘のブラウスの下に穿かれた白いスリップに手をかけ、それもスカートから引き出し始めた。
「ドレスのすべりを良くする」ことからその名が付いたと言われるスリップだけあり、それはスルスルと滑らかに桃色プリーツスカートの中から滑り出た。
「やめてください…。」
娘は抗ったが、女3人の動きは止められなかった。
乗客たちの中に娘たちの方へ顔を向ける者が現れた。男性客の顔もある。
娘の白いスリップはみるみるプリーツスカートから引き出され、ついには完全に裾のレース飾りまで引っ張り出されてしまった。
「じゃあーん!」
女たちは3人そろって娘のスリップを放り投げ、スリップのスカートは桃色プリーツスカートの上を覆いながらスルスルと下がって行った。
娘たちを見る乗客たちはアッと驚いた。
他の乗客たちも娘に目を向けた。
娘は今、桃色のプリーツスカートの上に、まばゆい純白のスリップを丸出しにした姿で、窓の方を向き立っていた。裾のレース飾りまで丸出しだ。
その下に15センチほど桃色のプリーツスカートが顔を出している。
腰にはだらしなく白いブラウスの裾が垂れていた。
目の前に座る乗客たちは娘の愛らしい顔を間近に見上げ、そして丸出しの白いスリップを眼前に見ては娘の顔へと目をやって、またスリップを見た。
背後に座る乗客たちは娘の後ろ姿を上下くまなく見ていた。
離れて座る乗客たちやつり革につかまって立つ乗客たちは、娘の横顔とスリップ丸出しの全身を見た。
娘は困惑した表情で、慌ててスリップの前後に両手を当てた。清楚で可愛らしい顔はみるみる赤く染まって行った。
下着丸出しである。
本来ならばスカートの下に隠れていなければならない、人に見せてはならない下着であるスリップが、今スカートの上に丸出しとなっているのだった。
乗客たちの見つめる地下鉄の中でだ…!
「お姉さん、いい格好ね!」
「『四本線マニア』の男の人、今フル勃起!(笑)」
そう言って女たちは笑った。
娘はスリップの前後を手で隠しながら、眉間にしわを寄せ、真っ赤な顔でうつむいていた。
男性も大勢いる乗客たちの前でこんなぶざまな格好にされてしまうなんて。娘の頭の中はパニック状態だった。
それは実際ぶざまな姿だった。
桃色プリーツスカートの上に、裾がレース模様で飾られた白いスリップ丸出しで立つ姿。
プリーツスカートが中途半端に顔を出しているところが一層ぶざまさを際立たせていた。
キュートで清楚な黒髪の娘にはおよそ不釣り合いな、不格好な姿だった。
娘は目の前の座席に座るスーツ姿の男性たちが自分のスリップと自分の顔とを交互に見ているのに気づいた。
いや…!
娘は尻側の手も前にやり、両手をいっぱいに開いてスリップの前側をあちこち隠した。しかし全開になったスリップはどうにも隠しようがない。
娘は体の向きを変えた。
だが、そこにはさらに多くの乗客たちが自分に目を向けているのだった。
「いや…。いや…。。。。」
娘は涙をこぼし始めた。
けばけばしい女たちはドア付近へと離れ、いやらしい笑みを浮かべてスマホで娘を撮影していた。
娘は両手でスリップの前後を隠したまま、たまらずにその場から立ち去り始めた。
「どっこ行くの?お姉さん?」
女たちは娘をスマホで撮影しながら娘の後をついて歩いた。
娘はパッチリとしたキュートな目を羞恥にゆがめ、清楚な顔を真っ赤に染めて涙を流しながら、車内を歩き、隣の車両へと歩いて行った。
「お姉さん、どこ行くの?」
「もっとたくさんの人にこの格好見て欲しい?」
「お姉さん、露出狂じゃん!」
女たちは娘に言った。
娘はそれを聞いて立ち止まり、顔を上げた。
隣の車両の乗客たちが驚いた顔を娘に向け、その視線を娘のスリップへと落としては、交互に娘の顔と見比べていた。
「やだ…。」
娘は振り返り、元の車両へと戻って行った。真っ赤な頬に涙が伝う。パッチリとした目に鼻筋の通ったキュートで清楚な顔立ちだ。
純白スリップ丸出しの娘は右肩に白いハンドバッグを下げ、スリップの前後を両手で隠した姿で元の車両へと戻って来た。乗客たちの視線が娘に集中した。
地下鉄は減速を始め、次の停車駅を告げるアナウンスが聞こえた。左側のドアが開くと言う。
娘はそちら側のドアへと歩み寄った。が、女たちはその娘の行く手を阻んだ。
「お姉さん、それはナシだよ。」
「ショーはまだ始まったばかりよ?」
電車は止まりドアが開いたが、娘は降りることができなかった。その駅で降りる男性たちは娘の姿を気にして見ながら、どこか名残惜しそうに降りて行った。
地下鉄は再びドアを閉め、走り出した。
娘は両手でスリップの前後を隠したまま、乗客たちの視線の中、立っていた。
娘は両手を動かすとスリップをつかみ、スカートの腰へと押し込み始めた。
女たちはその姿もスマホで撮影しつつ、いやらしい笑みを浮かべていた。
男性客の中には、女たちにまぎれるかのようにスマホを娘に向ける者も現れ始めた。
娘はスリップをスカートの腰に押し込もうとしていたが、うまく入らなかった。とうていスリップのスカート部全体を押し込めるとは思えなかった。
娘はいっそう涙を落とした。すすり泣く声が漏れた。
乗客たちは娘を見ていた。男性客の一部はスマホで娘を撮影していた。皆、音が鳴らないよう動画で撮っているようだった。
右肩に白いハンドバッグを下げた娘は再びスリップの前後を両手で押さえた。
地下鉄は暗闇を進んで行く。スマホを娘に向ける男性客の数は増えて行った。
娘の顔は極限まで羞恥にゆがんでいた。清楚で愛らしい顔全体が真っ赤だ。その頬に涙が伝っている。
どうすることもできない。娘は、この恥ずかしい姿を晒したまま、乗客たちの前で立っていなければならなかった。
娘は困惑した。そしてふと、乗客たちの中に、スマホを自分に向けている男性たちが大勢いることに気づいた。
「いやっ…。」
娘は思わず反対側を向いた。しかしそこにも、同じようにスマホを自分に向ける男性客たちがいるのだった。
娘は羞恥にゆがんだ顔をうつむかせた。
撮られている。この恥ずかしい姿を男の人たちに撮られてしまっている…!
顔は撮られたくない。このぶざまな格好を晒した人間が自分だと記録されたくはない。
しかし娘は撮られていた。音がしないようにビデオモードにした男たちのスマホで、その楚々として愛らしい顔からスリップ丸出しの下半身まで全てを撮影されていた。
地下鉄はまた減速を始め、車内アナウンスが聞こえた。だが、娘は今度もまた女たちに行く手を阻まれ降りることを許されなかった。
女たちはニヤニヤと顔をゆがめて娘をスマホで撮影していた。男性客たちも娘にスマホを向けていた。
地下鉄はまた出発する。
娘は乗客たちの見る(そしてスマホで撮影する)前でスリップの前後を両手で押さえ泣いていたが、突然、両手でスリップの左右をめくり上げた。
「あれあれ?何すんの?お姉さん?」
「ストリップ?(笑)」
女たちは娘をスマホで撮りながら言った。
娘はめくり上げたスリップの中に両手を入れ、その両手を背後に回した。ゴソゴソと娘の両腕が動く。と、娘は膝を曲げ、腰を落としながらスリップの下でスカートを脱いで行った。
車内はどよめいた。
なんと娘は電車の中で、自らスカートを脱ぎ始めたのだった。乗客たちは一様に驚きの表情を浮かべて娘を見ていた。
膝を曲げ、腰を落とした娘の尻は突き出される格好になり、娘の背後では白いスリップの下に、やはり白のパンティーを穿いた娘の尻が透けて見えた。
それまでスマホを向けていなかった男性客たちも一斉にスマホを娘に向け構えた。カシュカシュカシュとシャッターを切る音が上がった。
娘はスリップより下までスカートを脱ぐと、その中にスリップをしまいながら膝を伸ばして行った。
今度は娘の前方でも、白いスリップの股間に白いパンティーが透けて見えた。白いフリルが付いているようだった。
こちら側でも男性客たちが慌ててスマホを持ち上げて構えた。カシュカシュカシュカシュとシャッター音が上がった。
あんなに清楚で可愛らしい娘のパンチラはそうそう拝めるものではない。
男性たちは無表情を装いつつ、娘の姿をスマホで撮影していた。
女性客の中には、隣で娘を撮影する男性客に対し軽蔑の視線を送る者もいた。
「お姉さん、電車内でお着替え中。(笑)」
女たちはいやらしく笑いながら娘をスマホで撮影していた。
娘は前かがみになり、膝上まで上げたスカートの中にスリップをしまっていた。
この姿勢なので、娘の尻は背後の乗客たちの前に突き出され、白いパンティーがくっきりとスリップの下に透けてしまっていた。
娘の背後に座る男性たちは、ほぼ全員が娘にスマホを向けていた。今やカシュカシュと音を鳴らして撮影する者も多かった。
娘の前方でも男性客らは娘をスマホで撮影していた。
娘がスリップをスカートにしまおうと引っ張る時、スリップは股間部に張り付き、フリルの付いた白いパンティーがクッキリと見えるのだった。
娘はスリップのみならず、パンティーまでをも男たちに見られてしまっていた。
けばけばしい女たちのせいで、娘はとんだ羞恥ショーを披露することとなってしまっていた。
本来こんな電車の中で人前に晒して良いものではない下着を、スリップをパンティーを、娘は男性たちにさえ見られ、撮影までされてしまっていた。
右肩に白いハンドバッグを下げた清楚で可愛らしい黒髪の娘が地下鉄の車内で乗客の見る中、スリップとパンティーをあらわにしながらスカートを穿いていた。
異常な光景である。
男たちは娘にスマホを向けて持ち、あるいは動画で、あるいは音を鳴らして静止画で撮影をしていた。
彼らは皆、無表情を装っていたが、その顔は上気し、明らかに興奮をしていた。
その証拠に、彼らのスーツやジーンズやチノパンの股間は、皆むっくりと盛り上がっていた。
とびきり清楚で可愛らしい鼻筋の通った娘のスカートを穿く姿、その白いスリップとパンティーを目の前にしているのだから無理はなかった。
どこにも彼らを責められる者はいない。
だが女性たちは違った。
隣の男がスーツの股間を盛り上がらせていることに気づいた一人の若い女性はギョッと目を見開いてその股間を凝視し、そして軽蔑の目を男性の横顔に浴びせた。
前に座る大学生くらいの青年がチノパンの股間を盛り上がらせているのを見たスーツ姿の女性は、顔を赤らめて、やはり軽蔑の目で青年をにらんだ。
そういう光景が車内のあちこちで見られた。
地下鉄は暗闇を走って行った。
娘はようやくスリップをスカートの中にしまうと、スカートを上げ始めた。それは脱いでいた服を着て行く「逆ストリップ」だったが、男性客たちの目には刺激的な光景だった。
こんな美しい娘の着替えなど普通見られない。
娘はブラウスの裾もスカートの中に押し込んで行った。そして両手をスカートの腰に回し、ファスナーを上げて行った。
ファスナーが上がり切ると、娘はホックを留めた。
これでようやく、娘は元の姿に戻った。
娘の顔は真っ赤で、パッチリとしたキュートな目は泣きはらしていた。
男性客たちはスマホを娘に向けたままでいた。
地下鉄は次の駅に到着し、ドアが開いた。
「面白かったよ!お姉さん!」
「かっこ悪いところ、いっぱい男の人たちに見られちゃったね!(笑)」
「みっともなかったよ?(笑)」
「ああハズカシ!(笑)」
「アハハハハ…!」
「もうしばらく生き恥晒してね!」
そう言って女たちは地下鉄を降りて行ったが、娘の体は車内へと押し戻し、そこでドアが閉まった。
地下鉄はまた動き始めた。
娘は今や元の姿に戻っていたが、あの恥ずかしい姿をさんざん乗客たちに見られた後である。彼らの見る前に立つこと自体が羞恥だった。
「お嬢さん、大変だったわね。」
座席に座る中年女性が娘に話しかけた。
「あんなことされて。」
「ねえ。」
中年女性らは顔を見合わせて言い合った。
「まったくひどいわね。」
「ほんとに。」
娘は顔を真っ赤にし、プリーツスカートの前で両手を合わせうつむいていた。右肩には白いハンドバッグが下げられている。
「シュミーズ、見られちゃうなんてね?」
反対側に座る別の初老の女性が娘に言った。
「シュミーズは裾のレースがシミチョロしちゃうだけでも恥ずかしいのに、全部出されちゃうなんて。はしたない格好させられちゃって可哀想に。」
娘はうつむいたまま顔を真っ赤に染めて下唇を噛んだ。
女性客たちのデリカシーのない言葉が娘の胸を締め付けた。
「こんな電車の中でスカート脱いで穿くなんて恥ずかしかったでしょう?」
「男の人たちも大勢見てるのにねえ。」
「可哀想に。」
娘はたまらず両手で顔を覆って泣き出し、小走りに隣の車両へと立ち去った。
しかし、隣の車両は先ほどの駅で大勢の乗客が乗り込んだため、連結部のところは通り抜けができなかった。
娘は立ち止まって狼狽したが、観念して元いた場所へと歩いて戻った。
「お嬢さん、パンツも透けちゃってたわよ。」
その娘に中年女性は容赦のない言葉を浴びせた。娘はハッとして女性を見た。
「スカート穿く時。」
「男の人たちスマホで撮ってた。」
「やあねえ?」
娘は驚いた表情で女性たちの顔を次々に見た。
私はパンティーまで見せてしまったのか。娘はこの時、初めてその事実を知り、改めて顔を赤く染めて行った。
「男の人たち」
そこで一人の中年女性は声を落とし、
「ズボンが大きくなってたわよね?」
と言った。
「ねえ。」
「見た。」
「やだわ。」
「変態。」
中年女性らは口々に言った。男性客たちは多少ばつの悪い顔を浮かべながら娘に目を向けていた。スマホはもう下ろしている。
娘は両手でプリーツスカートの股間を押さえた。「パンツ」と言われて恥ずかしかったのだ。
今さらスカートを押さえても、もう全て見られてしまった後なのだが、どうすることもできずスカートを押さえたのだった。
どこまで見えたのだろう?パンティーの前面に左右から弧を描くように飾られたフリルまで見えてしまったのだろうか?
娘の心配は的中していた。男性客らは娘のパンティーをくまなく鑑賞済みだった。そして、全てをスマホに収めていた。
地下鉄は暗闇を走って行く。男性客らは今でも娘に目を向けていた。
見られてしまった。白いスリップをスカートの上に出してしまった姿から、自分でスカートを脱ぎ、穿いて行く姿まで。
なんというはしたない姿…。
途中でパンティーまで見えてしまったらしい。それを男性客たちにスマホで撮られたと…!フリルまで見えてしまっていたらどうしよう…!
もう残ってしまう。男性客たちのスマホの中に全てが残ってしまい、見られてしまう。男の人たちに、何度でも…。
その時、娘の胸に不安がよぎった。
(他の人にも見せられたりしたらどうしよう?)
私のスリップ丸出し、パンティー、スカートを穿く姿が、もし他の人たちにまで見せられてしまったら…!
娘は左手でプリーツスカートの股間を握り、右手を真っ赤な顔に当てて泣いた。
男性客たちの撮った写真や動画は、すでにもうSNSに投稿されているところだった。
娘の名前や学校名などが特定されるまで、そう時間はかからなかった。
(完)
本作品はフィクションであり、登場人物は実在しません。
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